3.11 あの日の御礼 (長文/私信です)
3.11 震災から9年
あの日
私はまだ某県で講師をしていました
成績表を出して帰る電車で激震に遭い
2時間留め置かれ
状況が分からないまま
なんとか乗れたバスで乗り合わせた方と
とにかく自宅のある方向へ歩きました
その方は訪問看護士さんでした
普段からスニーカー、紙の地図、キーホルダー型懐中電灯、水筒などの防災道具を携帯されている危機意識の高い方でした
方向音痴で何の準備もない私と
一緒に分かる道まで同行してくださいました
水を分けていただいたり
ご自宅のトイレを貸していただいたり…
見ず知らずの私に本当に良くしていただきました
自宅に辿り着いたのは
電車が止まってから8時間後
6時間歩きました
私は東北の大学を卒業しており
周辺各地がご実家の友人や先輩方が多く
ご親族を亡くされた方やご自宅に帰れなくなった方も居ました
そんな未曾有の災害の中、危ないことなく
不安を感じずに済んだのは
ひとえにその方のおかげです
伺ったお家の場所ももう分からなくなってしまいました
これを読まれることはないと思いますが
あの時は本当に本当に有難うございました
おかげさまで私は今も元気にしております
それから紆余曲折あって
今の仕事に辿り着きました
震災は私にとって創作に戻る大きな契機になったのは間違いなく
命について、災害について、人の一生について、家族について、考える課題を突きつけられました
9年経っても十分とは言えない復興状況
たくさんの方々が尽力されていますが
未だ解決の見えない原発の処理をされていることを忘れないこと
一日も早く地元の方々が復興を実感できるようになることを願っています
そして今年
新たなウイルスの脅威にさらされ
当たり前の日常がいかに尊いことかを痛感する毎日です
亡くなった方々へ心より御冥福をお祈りいたします
今出来ることは何かを考え続けながら
目の前の事に集中して冷静に行動していきたいと思います
そして
一日も早い復興と収束を祈っています
2020.3.11
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