本の話(絵本・画集・写真集編)
毎日暑い日が続き、台風が近づく今日この頃ですが、皆さまお元気でしょうか
2度目のマスクの夏に、作者はもうバテ気味ですがぼちぼち過ごしております
本の話(マンガ編)が思いのほか読んでいただけたので、今回は(絵本・画集・写真集編)をお届けします
ほぼ本屋さんやネット通販、図書館でお取り寄せできる本を中心に書いていきます
夏のリラックスタイムのお供にいかがでしょうか?
マルセランとルネ
ジャン・ジャックサンペ リブロポート
3,4才の時に初めて読んでもらい、大学受験のあとや彫金始めた頃など折に触れて読み返す絵本です
人が人らしく生きることについて、人権などという言葉よりも雄弁に表現されています
社会に出ると忘れてしまいがちな大切なことが数十頁の中に淡々と詰まっている傑作です
親友と呼べる人に出会えたら、会えるうちにたくさん会いに行こうと思い改める一冊
エリック
著:ショーン・タン/訳:岸本佐知子
河出書房新社
ある日どこからかやってきた小さくて不思議な留学生、エリック
エリックの可愛くて不思議な造形とほぼモノクロの静かなシーンが淡々と描かれています
エリックが異国で見聞きするささやかな事柄を一緒に体験しているような感覚になります
クライマックスは小さな戸棚に星空が広がっていくような素敵な終幕です
「遠い町から来た話」にも収録されています
16cmの小さめサイズなのも世界観と合っていて可愛らしい1冊です
BABEL
ヒグチユウコ グラフィック社
ブリューゲルやボスの宗教画をヒグチユウコ氏のオリジナルキャラクターたちで再構成したオマージュ作品の画集です
原画の気の遠くなるような緻密な描き込みの中にお馴染みのキャラクターが主に脇に総出演で再構成されていて、時間を忘れて魅入ってしまいます
ところどころ効果的に箔押し、エンボスが施されている豪華な作り
開くと小さな美術館が広がるような幻想的な一冊です
おびどめ1
おびどめ2
貴道裕子 スーパーエディション
京都縄手古門前にある骨董屋「てっさい堂」店主・貴道裕子氏が蒐集した美しい帯留めの数々をまとめた小さな帯留め図鑑
お着物がお好きな方の他、彫金、造形、デザインがお好きな方に特にオススメ
掌に乗るコンパクトサイズなのも良いです
インサートのエッセイの筆者が豪華キャストで、それぞれの職業、趣味などから帯留めという装身具について深く考察できる永久保存版の2冊です
私の印象は、1集はクラシカルで渋めの帯留めが多く、2集は華やかなものが多い印象でした
英訳・仏訳付きなので海外の方へプレゼントにも◎
価値がわかる宝石図鑑
諏訪恭一 ナツメ社
主要な宝石の価値が美しい写真と解説で分かりやすく学べる一冊
モース硬度順に並べられていることや、アクセサリーからジュエリークオリティまで3段階の写真、解説付き
石の耐久性や石の処理方法、石に合った加工の仕方、お手入れに至るまで分かりやすくまとめられています
初心者からプロまで宝石の知識をひと通り網羅したい方には特にオススメの1冊です
石好きなお子さまの自由研究の参考にも良い1冊です
ノーダリニッチ島
K.スギャーマ博士の動物図鑑
ノーダリニッチ島
K.スギャーマ博士の植物図鑑
K.スギャーマ(スギヤマカナヨ) 絵本館
K.スギャーマ博士(スギヤマカナ氏)が空想の中で旅した、何処かに存在するかも知れない不思議でユニークな島・ノーダリニッチ島
島に生息する動物、植物を図鑑形式で紹介するスケッチ集
ユニークな動植物たちの生態が詳細に書かれた解説とセットで読み込むとノーダリニッチ島という空想の島が本当に存在するかのように立ち上がってきます
生息環境や動植物同士の関係性などにも触れていて、スギャーマ博士のイマジネーションが彩り豊かな色彩と精緻な筆致で展開されています
お子さまと一緒に楽しめそうな空想動植物図鑑です
怪獣園
junaida 福音館書店
ある日、街に突然やってきたお城のような奇妙な"モノ"
無数の目を持つ屋根、毛むくじゃらの手が飛び出し、長い蹄のある足で進む奇怪なそれを街の人たちはいつしか怪獣園と呼びました
たくさんの怪獣を乗せて長い旅を続けてきた怪獣園
ある夜、怪獣たちが外の世界へ抜け出して、街を行進しはじめます...
極彩色で独特な色彩と洗練された怪獣の造形が美しく不思議な世界を作り出しています
私自身はとくに表紙の特殊印刷で浮き上がる透明な怪獣がお気に入り
怪獣たちの造形にウパラペトラ味も感じます
読んだ後はしっかり本を仕舞いましょう
夜に怪獣が抜け出さないように...
(順不同・敬称略)
ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました
作者は大学生の頃から、お金が貯まると画集や写真集を買ってきたので、本棚に分厚く重い本が○十年分溜まっており、先日ようやく大きな本棚とお別れし、約1/3の画集を断捨離しました
それでも、残った本棚は埋まっていて、何故か減らないのが作業室の七不思議なのです
(答え:減った分買ってるんです...)
特に整理において学習しない作者ですが、制作にはきっと良い糧になっているはずなので、出会うべくして出会う良き本は今後もゆっくり増殖してゆくことでしょう
次回は小説・エッセイ編を書こうかな?と、ぼんやり考えてます
時期は未定...夏の間に書き終わると良いな
それでは皆さま、引き続き感染対策をしっかりと、熱中症にお気をつけて、良き連休をお過ごしくださいませ
つづく...かも
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